VSシステムセット紹介:Marvel Universe

発売された最新セットのMarvel Universeですが、海外通販に注文した分が届きました。まだ全部は開けてないので全てのカードの実物を見た訳ではないのですが(カード検索エンジンにはもうデータは入っているようです)セットの大まかなところは見えてきたので紹介してみます。

Marvel UniverseはVSシステム初の総カード数三百枚を越える大型セットということもあり、収録カードの選択もファンアンケートなどが行われました。その結果、メインの内容はマーヴル本誌の2006年の大クロスオーバー「Civil War」をテーマにしてアベンジャーズ周辺のキャラを扱っていますが、サブチームやオマケ的な無所属キャラクターはマイナーどころから宇宙の果て、さらには異次元や形而上世界の住人などマーヴル世界の広がりを余すところ無く収録した、Marvel Universeの名前に相応しい内容になっています。

今回のメインチームはアベンジャーズ、サンダーボルツ、クライムローズ、そして新登場のS.H.E.I.L.D.(「シールド」と読みます。)の4チームです。これらの4チームはセットの中核として、それぞれ相互に二重チーム属性のキャラが多数であり、リソースレベルでの大きなチーム戦略を持ったカード群なのでチームアップ戦略も有益ですし、リミテッドでも構築戦でも戦略の中心を占める部分です。

アベンジャーズ(Avengers)
いわずと知れたマーヴル世界の地球最強のヒーローチーム、アベンジャーズ。しかし今回はCivil Warの渦中で大変なことになっています。ある事件を端にして提出された「超人登録法案」の是非をめぐりマーヴルのスーパーヒーローたちは二派に分裂してしまい、否応無くその中心になってしまったのです。
アイアンマンを中心とするMighty Avengersのチームは超人登録法案に賛成の立場を表明しており、自身の情報を公開して公共の認可を得ようとしています。それに対してキャプテンアメリカを中心にした個人の自由を重視するヒーローのグループは潜伏して地下抵抗活動を始めました。Secret Avengersはキャップに同調したメンバーや協力する他のチームのヒーローたちの集団です。
ゲーム面ではアベンジャーズは予備軍とリーダーの能力を中心にしたチームでした。今回もその伝統に沿っていますが、前回のアベンジャーズセットとは逆に、キャプテンアメリカを中心にした予備軍戦略がオフカーブのウィニー、アイアンマンを中心にしたリーダー戦略がカーブコントロールデッキを志向しているようです。
また二人とも本セットのレジェンドキャラクター扱いで、非常に強力な専用カードが多く存在します。キャップの専用プロットツイストのカード名がカプコン格闘ゲームでの必殺技名になっているところにファンサービスを感じます。

・サンダーボルツ(Thunderbolts)
サンダーボルツは元々は悪人のチームであるマスターズ・オブ・イーブルのメンバーが正体を隠して結成したヒーローチームです。首領のバロン・ジーモの計画は偽装によって世間の目を欺き世界征服を狙うというものでしたが、逆にヒーロー活動に生き甲斐を見出したメンバーたちの反逆によって計画は失敗。その後世間の冷たい視線に耐えながらもスーパーヒーローを目指す元悪人たちのチームでした。
その後ヒーローチームとしての名声を少しづつ勝ち得たサンダーボルツには更生を目指す超人犯罪者たちが集まるようになります。元悪役の経験から先輩として彼らを指導するために受け入れてきた……というのが前回のアベンジャーズセットまでのサンダーボルツの物語でしたが、今回状況は大変な事になっています。シールドから送られてきた新規メンバーたちは、なんと更生など全く考えていない根っからのワルたち(ベノム、ブルズアイ、レディ・デスストライク、etc)だったのです。悪事に手を染めてはいたものの、人を手にかけたことはほとんどなかったゆえに恩赦されたサンダーボルツの旧メンバーたちでしたが、この新しい連中には職業的殺し屋が混じってますよ!?ベノムのフレーバーテキストの「邪魔すんじゃねェ、今俺はスーパーヒーローごっこしてるんだ!」だとか専用チームアップカードの「The Wrong Stuff」とかがかなりキてます。
サンダーボルツの+1/+1カウンターやレディ能力を中心にした戦略は健在です。今回も効率の良い優秀な低コストキャラクターが揃っておりオフカーブでは活躍しますし、カーブ戦略ではレディ・リカバー・サブスティチュート能力を生かしてディフェンダーズ式の戦略が期待できそうです。


・ちょっと今時間が無くなってしまったので、続きはあとで書き足します。今はこれで失礼。