カーブ戦略
ちょっとこの表を見てください。
リクルートコスト | 能力値 | 能力値/コスト比 |
---|---|---|
1コスト | 1〜2 | 1.0〜2.0 |
2コスト | 2〜3 | 1.0〜1.5 |
3コスト | 4〜5 | 1.3〜1.6 |
4コスト | 7 | 1.75 |
5コスト | 9 | 1.8 |
6コスト | 12 | 2.0 |
7コスト | 15 | 2.1 |
これはVSシステムのキャラクターカードを、リクルート(キャラクターを手札から場に出すことです)コスト別にその能力値(ATK、DEF)の大体の値を表にまとめてみたものです。これを見て分かるのは(少々例外があるので後で説明しますが)VSシステムのキャラクターは、コストの高いものほどより効率的に強い――つまりそれにかかるリソースポイント1点に対してより高い能力値を持っている、ということです。
このためリクルートステップにキャラクターをリクルートするときには、手持ちのリソースポイントを分割して複数のキャラクターをリクルートするよりは、全部を1枚のキャラクターにリソースポイントをつぎ込んで毎ターン最大コストのキャラクターをリクルートする方が強い、ということになります。
それでは毎ターン最大コストのキャラクターをリクルートできるようにするデッキ構成とはどのようなものでしょうか?答えはシンプル、低いコストのキャラクターを多めに入れて、高コストのキャラクターを少なくする、です。
経過ターン | 引いた枚数 | 引いたデッキの割合 |
---|---|---|
初期手札 | 4枚 | 1/12 |
1ターン目 | 6枚 | 1/10 |
2ターン目 | 8枚 | 2/15 |
3ターン目 | 10枚 | 1/6 |
4ターン目 | 12枚 | 1/5 |
5ターン目 | 14枚 | 約1/4 |
6ターン目 | 16枚 | 約1/4 |
7ターン目 | 18枚 | 約1/3 |
この表は60枚デッキを想定して書いています。VSシステムは初期手札は4枚。1回マリガン(引きなおし)ができるので、その場合は8枚のカードを見ていることになります。そして毎ターン2枚づつドロー。上記のドロー枚数の表を見れば、大体どのくらいのカードを各コストごとに入れればいいか感覚的に分かってきたのではないでしょうか。このようにコストの低いものほど多く、コストが高くなるにつれて段々枚数を少なくしていくカーブに沿ってキャラクターカードの枚数を入れるデッキ構築を「カーブ戦略」と呼びます。
一口にカーブ戦略といっても、各コストごとに入れる枚数が決まっている訳ではありません。ドローソース・サーチカードの有無、その性質などにより枚数が調整されることもありますし、各プレイヤーの体感的なカードの引き具合にも関わってくるでしょう。デッキが速攻か遅めかでも違ってきます。何度もデッキを回しながら、自分なりのカーブを見つけ出して下さい。
ちなみに私の基本のカーブは、
1コスト | 2コスト | 3コスト | 4コスト | 5コスト | 6コスト | 7コスト |
(4枚) | 8枚 | 8枚 | 6枚 | 5枚 | 4枚 | 4枚 |
といった感じです。1コストは役に立つカードがあれば4枚いれるかな、ぐらいに考えていて基本的には入れないカーブを考えています。1,2コスト合わせて8枚、ぐらいのイメージでしょうか。7コスト4枚は自分でもちょっと多いかな、とは思っているのですが、基本的にゲームを終わらせるだけのパワーを持つカードですので、確実に引いてきたいなぁと思い4枚にしています。
なぜ1コストを入れないか、そこはカーブ戦略の弱点とも関連してくる話なのですが、カーブ戦略に沿って1コストのキャラクターカードを入れるとするとその枚数は8,9枚、それ以降のコストのカードと合わせるとデッキ中に45枚ものキャラクターカードが入る計算になります。これではロケーションやプロットツイストを入れる十分なスペースがありません。1コストをきっちり入れようとすると逆に採算が合わなくなってくるのです。1コストからの展開を考えた速攻のカーブデッキは、6,7コスト枠を削ってスペースを作るのが普通です。
カーブ戦略の弱点として、コストがターンに合わないキャラクターカードの使い道がない、という点が挙げられます。低コストのキャラクターカードは序盤に引いてこられるように多めに入っていますが、それは同時に必要なタイミングを過ぎた後半戦にも引きやすいという危険もはらんでいます。余った手札を有効に使えるように、カーブ戦略でデッキを構築する際には余ったキャラクターカードをコストとしてディスカードする手段を考えておくといいでしょう。