レンジャーズストライク 2008年チャンピオンシップ東京大会
レンジャーズストライクは発売当時から遊んでいますが、公式の中央の大会に参加するのはこれが初めてです。これまでレンストの全国大会はガンスリンガー形式が基本の来場者参加型だったため、わざわざ行くのも面倒臭く感じて避けていたのです。ところが、今年はショップ予選を経た参加者による全国選抜大会形式になったため、れんが堂書店の予選で勝った私が土浦代表として参加することになりました。とはいえ予選は常連3人の三つ巴になり私がジャンケンで勝っただけですが……
ともあれ、レンスト初の競技的な全国大会ということで、私も代表の名誉に恥じぬよう失礼のないよう真摯に心がけたつもりです。しかし時間がとかく取れない身の上なので、結局大会にはショップ予選で使ったデッキのバリエーション版、以来時々調整していたやつを前日に急いで手を加え持って行くことに。当然ガンスリンガー用のデッキとか新しく作れないので、去年の今頃に使っていたフラッシュキングを掘り出してきました。
さて、こんなデッキですがいかがでしょうか……
とりあえず困ったらサーチカードでデッキを探せば何かあるさデッキVer.2
Sユニット | M・L・XLユニット |
---|---|
仮面ライダー1号 3 | バトルシャーク 3 |
仮面ライダーX 1 | バトルフィーバーロボ 1 |
バルイーグル(2nd) 1 | テトラボーイ 2 |
ジャンパーソン 2 | メガヘラクレス 3 |
仮面ライダーシン 1 | |
ダークウイング 1 | |
サイコローグ 3 | |
仮面ライダーカリス 1 | |
仮面ライダーアマゾン 1 | |
仮面ライダーファム 1 |
ビークル | オペレーション |
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サイクロン号 1 | スーパー戦隊アドレスブック 3 |
ビートルーダー 2 | ソルインジケーター 3 |
スタッガータンク 1 | オメデトロフィー 3 |
サイコローダー 1 | 第三の眼 1 |
破邪百獣剣 1 |
サイドカード |
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バルイーグル(2nd) 2 |
仮面ライダーサイガ 1 |
仮面ライダーZO 1 |
ゲキバイオレット 1 |
アバレブラック 1 |
サイドバッシャーVM 1 |
クルーザー 1 |
レッドジャイロ 1 |
稲妻重力エネルギー 1 |
まぁ、あまりプレイヤーの多くない地域で情報収集もせずプレイしている身としては、環境のメタゲームや動きとか読みきることは無理でしょう。ですが、セット内容から導き出される基本の環境動向ぐらいは読めるので、とりあえず強そうなものに効くカードとサーチを色々仕込んで、相手を見てから考えようという腹です。
ショップ予選で使用したVer1は緑黄コントロールでしたが、とにかく試合時間がかかる(1デュエル40分!)デッキだったので、とても大会では回せませんから、Ver2はビート要素を増やした緑赤になりました。色々カバーできない相手が増えたはずですが、時間制限のある環境ではこちらの戦略をとらざるを得ないでしょう。
とりあえず考えていたのは、最近のレンストはSユニットのビート力が強くなっている反面、Sユニット対策・除去も増えているということです。従ってSユニットのみに依存する戦略はリスクがありますし、こちらも満遍なくSユニット除去を標準装備しておく必要があります。ゆえに軽コストLユニットやギャバンなど、安定したストライク要員は高く評価されているはずです。
ということから、Sユニットのビート力とLユニットの安定性のグッドミックスを目指し、また同系(主にメガヘラクレス)対策を仕込んだ感じで仕上げてみました。しかし当日の朝にサイドバッシシャーVMを忘れて、朝の秋葉原で店をはしごする羽目になるとは思いもよらず……とはいえ実際の環境は予想と何一つ合ってもいなかったんですけど。
そして本選の対戦結果(スイスドロー6戦)はこんな感じでした。
・1回戦
相手は青単速攻コントロール。序盤からピンクレーサーとデンジイエローに苛められますが、黄色を捨てている時点で既にもうこの手のデッキにはほとんど何も出来ないことは覚悟しているので。そのまま順当に負け。
・2回戦
今度は同系の青黄型。マジピンクにドローロックされるのは避けたものの、ほぼ手も足も出ずに負け。
・3回戦
相手は青黒コントロールで、Sユニット中心のデッキでした。メガヘラクレスでスィープ、Sユニットでサポート的にストライクして勝利。
この辺の2敗組グループは青ウィニーのようなガチでスーサイドな攻めデッキではない、バランス型戦略志向のデッキがくすぶっていて、私のデッキはその集団とはそれなりに相性はいいんですけれどね……
・4回戦
赤単ビーストロボデッキ。互いに前半戦の牽制を脱すると、こちらはバトルフィーバーロボとメガヘラを並べ、相手はガオハンタージャスティス降臨のロボット空中大決戦状態。しかし相手が高パワーのMビーストを温存し捨て山に落とせていなかったため、ドリルスピンが空回り続け、その隙にバトルフィーバーロボの連続ストライクで勝利。
ガオハンタージャスティスは十分に強いロボ戦略ですが、一般的な評価から考えてもかなり「愛のあるデッキ」を持ってきた方だったようです。しかしレンストは現在毎セットのシステム戦略はどれも満遍なく強さがあり、パッケージ戦略状態ではほとんど優劣の無い環境ですから、ある意味試合の勝負を分ける要員はデッキ構築ではなくデッキに対するプレイヤーの経験と熟練でという気もします。今回の大会もそういう自分なりの秘蔵デッキらしきものを持ってきていた方が目立ち、また結構実際に勝ち星を挙げていたようです。
・5回戦
青黒コンですが、冥府神Lユニットと闇の戒律を中心にしたデッキでした、序盤の消耗戦を過ぎると、互いに安定ユニットでのストライク合戦になりましたが、終盤でのデカピンクに押さえられて敗退。ロボやテトラボーイがてきめんに効く相手だったのですが、全部初手にきてしまいパワーに置かざるをえない引きだったので……。
・6回戦
黒コン赤タッチでミラーワールドを仕込んだデッキでした。大体互角の勝負でしたが、中盤でRC状態の1号がスレイプニルにアタックするのを忘れたので、それが最後のストライクレースでの差になったというミスプレイをしでかしました。残念ですが負け、それも運命か。
2勝4敗。基本的に勝てるとは思っていなかったので、こんなもんでしょうか。こちらのデッキはサーチからの決め球が決まればいい動きをしますが、詰め込みすぎでギリギリの配分なので、器用貧乏なケースに陥ることが多かったです。緑黄コンでは「予測できない臨機応変の動き」としてメリットになる部分なんですが、ビートダウンはデッキの総体で戦うデッキですから、あんまりサーチに頼るとデッキの地力が落ちますね。レンストがデッキ枚数を40枚から少し増やせるゲームならそのデメリットを軽減できたのですが。
周囲で良く見かけたデッキは青系速攻コントロール、青黒コントロール、フォッグマザーの3つです。
青系速攻コントロールは、基本的には01デッキの青側のコントロール力を基調にしたデッキです。デカピンク・デンジグリーン・ピンクレーサーが相手を抑えている間に頭数を十分揃えて、それからストライクに行きます。
やってることは01デッキとあまり変わりませんが、青単ならゴーオンブルー・デカブレイク、青黄ならタスク黄からのマジピンク連続ストライク、とナンバー外の多段ストライクを仕込んでいるため、通常毎ターン2ストライクしか刻めなかった01よりも仕掛けてからの攻めのスピードが早まり従来の対策が効きづらくなっています。
この手のロックデッキの受けが悪いのはTCGの常ですが、会場で言われていたほど無敵というわけでもありません。速攻コントロ−ルは先手を取って相手を押さえ込むことに全力をかけますから、逆にその網が破れると実際脆いものです。逆にこのデッキをメタるデッキのアイディアを二三見つけたので、ちょっと対策デッキを研究してみることにします。全国大会で結果を残した以上多少はプレイシーンで流行ると思われるので。
青黒コントロールは私が事前に推測していた環境への別の解法だと言えます。Sユニットと違い黒のLユニットストライカーは除去では処理が難しいですし、今では黒のSP1ユニットも増えてきてかなり選択肢があります。そしてレンスト伝統の基本デッキタイプの構造をベースにしているので、私の器用貧乏デッキと違って地力と安定性があるのが強みですね。
フォッグマザーはシュリケンジャーFMとのコンボのルール面がまだ公式に回答されていないので私は避けていましたが、実際にはそのコンボが無くても普通に使ってかなり強力なカードです。ポイントはデッキ構築の工夫により、操作できないバクチ発動であっても十分場を挽回できるカードをサーチできる可能性を高められることです。なに、黄色も黒も4パワー以上にはマジレジェンド以外にもフィニッシュカードはたくさんありますし……
大会の合間には周囲のプレイヤーとも多少世間話出来る時間も取れました。今回はレンスト単独のイベント開催のため、都産貿の1階をまるまるゆったり使えたのは良かったですね。
以前がどうだったか知らないのですが、ガンスリンガーの列も苦になるようなレベルではなかったし、本選の会場も卓のスペースに不自由はありませんでした。巡回ジャッジ・スタッフもきちんと動いていましたから、かなり大会の事前整備は整えていたのでしょう。これからもこの規模で全国大会を運営できるのなら、レンストの未来もかなり期待できそうです。
また、「レンスト検定クイズ」や講習会などTCGプレイヤー以外の来場者の受け口にも力を入れていたのにも感心しました。コンテンツの性質からいって、潜在的な市場はTCGジャンル以外にも広いゲームですから、この種のサイドイベントもどんどん拡張していってくれればと思います。ゆくゆくは特撮番組の方の広報・告知イベントと併設できるような規模を目指したいですね。
追記:これをご覧になる特撮好きの方なら興味を持たれるかもしれない話題なので、一言書いておきます。友人の安藤周記君に「ウルトラマンのカードゲーム作ってよ!絵は俺が描くからさ!」と言われたので、ウルトラマンのカードゲームも作り始めました。
現在基本ルール構想が決まっており、これからプロトタイプを作るところです。どういった形での完成や発表を目指すのかは今後安藤君と相談して決めなければなりませんが……