VSシステム東方セット第2弾「フラワーマスターの逆襲」プレビュー版告知&紹介

 遅くなりましたが、まずは頒布予定の告知から。

 西き44a 筑波大学SF研究会アルビレオ

  • 「VSシステム東方セット第2弾『フラワーマスターの逆襲』プレビュー版」 1部100円

 2009年3月に完成予定の東方VS第2弾から、10種1枚づつ合計10枚のカードを先行して販売いたします。カードはシート状になっており、1部で全10枚が一揃いできます。
 過去作である第1弾「VSシステム東方セット」および本家のVSシステムとも共に遊ぶことが可能な仕様です。カードゲームとして遊ぶ方も、東方のトレーディングカードに興味のある方にもお勧めできる自信作、興味がありましたらお立ち寄りいただけると幸いです。

  • 白鳥座Hotline No.104」 無料配布

 筑波大学SF研究会アルビレオのコピー本会誌です。今回「VSシステム東方セット」(第1弾)の英語版フルスポイラー(カード情報一覧)を掲載しました。
 翻訳は私の英語力を駆使したギャグ満載なので、現在海外での人気も上げ潮のグローバル化を目指すオタクコンテンツ「東方Projectシリーズ」の国際化に興味のある方にはぜひ読んでいただきたいと思います。

 そして、恒例のプレビューカード紹介です。ようやくほぼ確で発行できる状況になったんで、大丈夫だろうと思いつつ。(本当は私の原稿が遅れてただけですが)
 私はおしゃべり魔なんで、デザイナーとしてカードの意図を説明できるこういう機会は大好物なんですよ(苦笑)。

  • ちなみに今回のカードの素敵なイラストを描いてくださった絵師のサイトはこちら

「おきしだてぃぶ・ばーすと」(倉田友弓)
http://burst.blog.shinobi.jp/


カードの種類 キャラクター
カード名称 十六夜 咲夜/クロックコープス"Izayoi Sakuya/Clock Corpuse"
コスト
チーム 幻想郷
潜伏有無 可視のみ
  飛行、レンジ
ATK
DEF
テキスト 交代
   十六夜咲夜が攻撃したとき、あなたは十六夜咲夜をレディしてもよい。そうしたとき、このターン中十六夜咲夜は攻撃できない。
フレーバーテキスト 「ゆっくりしね」
アーティスト 倉田友弓
カードナンバー TFR-003

 今回、新たなキーワード能力として「交代」(Substitute:ホビージャパンの日本語訳では『身代わり』)を導入します。交代は、それを持つキャラクターカードを自分の場のキャラクターを捨てて代わりに出す能力です。
 正確なルール定義はこのようになっています。

  • 交代は、いくつかのキャラクターカードが持つキーワードである。これらのカードは、以下の起動型能力を持つ:

 このカードを公開する→あなたは、このカード以上のコストを持つ自分がコントロールするレディ状態のキャラクター1体をゲームから取り除いてもよい。そうした場合、このカードを場に出す。この能力は、このカードが自分の手札にある場合のみ、あなたのリクルートステップ中のみ使用できる。

 それ以上のコストを持つレディ状態のキャラクターを取り除くことで、交代キャラクターはリソースポイントを支払わずに代わりに場に出すことができます。一応場に出たときユニークチェックは行われますが、同じ名前のキャラを取り除いて交代キャラクターを出すのはオッケーです。
 今回の自機・主人公キャラデッキは「東方永夜抄」での人間・妖怪チームをモチーフとしており、セットには各コストに交代キャラクターを用意して、ゲーム中での自機の入れ替わりイメージを再現する趣向です。
 4コスト域は咲夜・レミリア主従チーム。ゲーム本編では「レミリアは最強クラスのキャラだが、咲夜はお荷物」とプレイヤーに言われているようです……一見カードの能力もぱっとしません。レディできても攻撃できないならどうしようもないじゃん?支援でもするの?
 いえいえ、実はこの能力には新能力「交代」を生かす大変重要な性質があるのです。というのもレミリアのカードが……


カードの種類 キャラクター
カード名称 レミリア・スカーレット/カリスマの化身"Remilia Scarlet/Avator of Charisma"
コスト
チーム 幻想郷
潜伏有無 隠匿のみ
  飛行、レンジ
ATK
DEF 10
テキスト 交代
   あなたが幻想郷のキャラクターをコントロールしているなら、レミリア・スカーレットは戦闘フェイズ中に交代できる。
   レミリア・スカーレットが場に出たとき、対象のキャラクターはこのターン中+3/-3を得る。
フレーバーテキスト 「われと共に来たりて われと共に滅ぶべし」
アーティスト 倉田友弓
カードナンバー TFR-006

 このお嬢様ははっきり言って超強力です。戦闘フェイズに現れることで擬似的に戦闘プロットツイストの機能を持ちますし、能力値が4コストDEF10とデタラメな硬さ。うっかり可視エリアに出てくれば物凄いプレッシャーの壁に早変わり。さすがはカリスマの力です。
 そしてこのレミリアの交代能力を最大限に生かすのが、咲夜の能力によるサポート。例えば4ターン目でこんなことが可能です。

  1. 咲夜が敵の3コストを攻撃、レディするのでもう攻撃はできない。格下を一方的にスタンさせて攻撃完了。
  2. しかし続いてレミリアが交代を使用して咲夜を取り除きます。出てきたレミリアが自身を強化して7/7に。紅魔館の能力を使用しつつ攻撃(交代で出てきたレミリアは咲夜とは別のキャラですから、攻撃制限はありません)。スタンして可視エリアに移動。これで次ターンは鉄壁状態。
  3. 最後に相手のガラ空きの場を、3コスト中国がプレイヤーに直接攻撃!

 なんという紅魔館コンビネーション!!まぁデザイナーとして適度に咲夜を一見弱くしつつ、きちんと使えるキャラクターにするのには苦労したのです(ちょっと自慢げ)。交代能力には他にも数多くの応用法がありますし、「フラワーマスターの逆襲」完成版には合計5人のレミリア同様戦闘フェイズに交代できるキャラクターが収録される予定です。
 デザイナーとして交代戦略は東方VSの自機デッキの看板戦略として構想しています。第3弾では「東方地霊殿」バージョンの交代システムを再現する構想です。しかし年末だし「来年のことを言うと鬼が笑う」(『どこかから狂ったような萃香の笑い声が聞こえてきた』)などと言いますからこの辺にしておきましょう。来年もVSシステムと東方、そしてTCG全般に良い年でありますよう願いつつ、このあたりで締めさせていただきます。