「おもちゃのぶんぶく」は凄すぎる!

>紫速攻ビート強いです。目からウロコです。ミカファール気にしすぎて歪なデッキばかり考えていました。光が見えたような気がします。ありがとうございました。

 お役に立てて光栄の至りです。各所であげていた声がどうにか皆さんのもとに届き、徐々にミカファールコンボを破るための知識が利用されつつある現状は、私にもバトスピプレイヤーとしてコミュニティの利益に役立つことができた実証であり、自分が孤独ではないことを認識できてこちらこそ感謝の思いを今胸に抱いています。ついでに言えば今回がこのブログ始まって初めての(ようやく)Web拍手へのコメントでした。ありがとうございます。

 Web拍手のお礼ページに載せておいた紫速攻ビートダウンの長所は、「コストの安いスピリット主体による、素早い展開の安定性」と「ドロー要素の豊富さによる持続力」にあります。これはゲームの早期から動き始め、能動的に戦略を希求するミカコンボデッキ側にも重要視される部分ですが、歪なことをしない分紫速攻に利があるというのが相性勝ちできている点です。

(「アクティブコントロール」の項で書かずじまいでしたが、TCGにおいて『アクティブな戦略(速攻)の遅いデッキ』に該当する戦略こそが、実はミカコンボのような即死コンボデッキです。デッキ構築で設定している独自の『相手の敗北/自分の勝利条件』に向けて、他の事は後回しにしてひたすら進み続ける。相手のライフをあらゆる手で削り取ろうとする速攻デッキと根源的には同類なのです)

 唯一無二の重要要素というわけではありませんが、TCGの速攻デッキでは常に重要な武器になる点ですし、他の部分は至ってシンプルに作ってありますから回すには『速攻のコツを身に付ける』以上のことは必要ありません。定石に沿って回すことで二つの利点が自然に発揮され、誰でもある程度の安定した確率でミカコンボに勝てるはずです。そして技術を磨けば、プレイングでより高い勝率をはじき出すことも可能でしょう。
 万人向けの対策デッキの例として挙げてみましたし、バトスピの基本に沿った戦略の本質的な強さを再認していただけたようで、目的はうまく果たせたようです。そしてもちろん、ときには歪な戦略だって十分目的を果たすこともあります。私が昨日、東長崎の「おもちゃのぶんぶく」での大会に持ち込んだデッキがそうでした。

 ということで過日の大会の報告です。私はここ数年、年始には東京のTCGショップを回って、福袋を物色することにしています。私は遊んでいたけれど、展開が終了してしまいお店が処分するようなゲームが、こういった機会に放出されるケースが多かったからです。今年はあまりいいものを見かけなかったですが、とりあえずアルテイルのを確保したので、しょうさんこれ見てたら多少お分けしますんで必要なら連絡下さい。
 例年東京のTCGショップの初売りは正月の2日でした。ですが、なんと今年は秋葉原のほとんどのTCGショップが元旦から年末年始無休というやる気っぷり!!てなわけで私も元旦から出陣の予定を固め、そしてそれらのショップで大会がないかケロケロAで一応調べたわけです。まぁ、年末年始の忙しい時期にバトスピの公式大会やってるショップなんてさすがにね……

 ……ありました。1軒だけ。
「おもちゃのぶんぶく」 1/1(13:00)
 豊島区南長崎5丁目26番地14号 サザンヒル

 おもちゃのぶんぶくは、私が一昨年の末から行くようになったお店です。発売当時にガンダムバトレイヴの公式大会を行っていて、行けるお店を探したらここに行き当たりました。池袋から西武線で2駅なので、山手線周りを巡回ショップにしている私には寄り易い立地で、きちんと町のおもちゃ屋さんですからTCG以外にも魅力があります(よもやアムジャケットを入手できるとは……)。その後しばらく行く機会を得られなかったのですが、11月からのショップバトル以前でバトスピの公式大会を開催している場所を探して以降、度々お邪魔させてもらっています。
 通い始めて知ったのは、じつはこの店はTCGの強豪プレイヤーが集う名所だったということです。まず店長さんが、本当にTCGに関する造詣の深い方で、特に国産TCGに関する見識や知識は並大抵ではありません。店で大会を開催しているTCGのほとんどで、試合後には上位入賞者とさも普通のようにトップレベルのデッキ・戦略議論を交わされたりします。そしてここに集う常連さんのプレイヤーたち(大人も子供も親御さんも)も、それぞれ専門のTCGでナショナル/ワールドクラスのトッププレイヤー経験がある方々ばかりで、その環境で揉まれてる(相対的に)バトスピ初心者のはずの子供たちだって他所の店とは比較にならない強さです。
 初動でのゲームの理解には自信があった私でしたが、11月以降は「おもちゃのぶんぶく」での勝負はかなり真剣に考えていましたし、実際甘い気持ちを捨てて本気でやらなければまず勝てないマッチも多かった。個人的には、同じ地域でも池袋のショップ大会とは1、2階級上のランクの重要度と認識しています。あそこ行くとナチュラルにハイパーモードになれるんだけど、何故か土浦わんぱく小僧行くと雰囲気に呑まれて緩むんだよなぁ〜(笑)。

 しかし1月1日に持っていったデッキは、朝の初日の出前に作ったプロトタイプでした。名づけて『スライミースペシャル(仮)』(ぶんぶく行くときには、いつもデッキを当日朝作ってるような気がしますが……?)。前回のお礼画面更新の後「実はミカファール対策にはこいつが一番重要なんじゃね?」と唐突に思いつき、土浦に自転車で行く途中に構想を練って12月28日のそのわんぱく大会で適当に紫速攻にねじ込んで実験し、その結果を元にコミケ中もずっとデッキを考え、朝仮組みしたものがそれっぽく動きそうだったので、年始だし実戦での実験(でも真面目)として使用を決定しました。
 そして途中TXの車内で『真・スライミースペシャル』の構想が新たに浮かんじゃったりしましたけどね。大会結果は辛うじて4回戦全勝優勝(1戦目緑神速ビート、2,3戦目0コストデッキ、4戦目ミカファールコンボ)でした。とりあえずデッキ戦略はプレイング共に割と荒削りながらうまくいきましたので、研究する価値がありそうです。土浦大会以降は私は本気でスライミーが2弾紫最強のスピリットと考えているので。

 大会の後は熟練プレイヤー中心のバトスピ戦略談義と、チャンピオンシップ大会の傾向と対策について。またフリープレイで私も自分のミカコンボデッキを回し、ミカコンボ同士のミラーも少しプレイし、そのデッキ構築戦略について意見交換したりしました。
 で、その最中気づいたこと。なんとぶんぶくでは、ポケモンカード「時の果ての絆」発売記念大会(オープン)も1月1日(16:00〜)開催だったのです。なんだってぇ〜!!それはデッキ持ってきてないけど、この場でスターター買ってぜひ出たい!何せこっちの世界では私は復帰間も無い超初心者で、ぜひトッププレイヤーのデッキを一手でもご教授頂きたいのです。常連さんたちのアドバイスに従って四天王スターターを買い、ゴウカザル四のハーフデッキで出場!
 大人プレイヤーの常連さんたちも集まり始め、ハイレベルなのか身内ネタなのか良く分からない会話と雰囲気とオーラが溜まってきたなか(VSシステムの大会でもそうでした)34人でトーナメントスタート。1回戦17マッチが3交代のプレイスペースで、ワールドクラスの大人と子供と親たち、さらに私のようなド素人も交えて大会開始。私は1回戦の女の子にはグラエナデッキとの弱点相性差で辛うじて勝てましたが、2回戦の男の子にはニドクインにほぼロックされて負けました。しかしこの環境で偶然でも1回勝てるんだから、やはり今のスターター(そしてSPポケモン)は強い!!帰りには秋葉原ヨドバシカメラスペシャルパック×4とスターターをもう1個買って帰りました。

 というわけで、かなり有意義な正月を過ごせました。そしてそろそろ今日の更新の本題に入ろうと思います。島根の寒い屋根裏部屋で、震える指先にカードを持ちながら独り研究して編み出した(苦笑)、ミカファールコンボデッキへの対策戦略集を!

『では大三元和了り方を授ける
 失敗したら殺す』

 ―『蛇』、「バード 砂漠の勝負師」(青山広美竹書房